臓器障害の有無で分類

多発性骨髄腫には症状(臓器障害)がないタイプと、症状があるタイプがあります。症状がなくても、将来的には症状があるタイプに変化する可能性があります。

症状がないタイプ1)

くすぶり型骨髄腫とも呼ばれ、Mタンパクがみられるものの、症状がなく、骨髄腫細胞による骨や臓器への障害がない。

症状があるタイプ1)

骨髄腫細胞により骨や臓器に障害が起こっている。

*Mタンパクがつくられないタイプもまれにあります。

多発性骨髄腫には前段階が存在

多発性骨髄腫となる前の段階で異常が発見される場合があります。この前段階の状態は、将来的に多発性骨髄腫やアミロイドーシス、マクログロブリン血症などの類縁疾患に進行する可能性があります。

1)日本骨髄腫学会 編:多発性骨髄腫の診療指針第4版, 文光堂, 2016.

健康状態から骨髄腫への進展

健康状態から骨髄腫への進展

(図:medicina Vol.52 :2141より改変)

予後因子の有無で分類

病期

病期とは、がんの進行の程度を判定するための基準です。2015年に改訂された病期分類では、アルブミン※1とβ2ミクログロブリン※2の値、LDH(乳酸脱水素酵素)値と染色体異常で病期が決定されます1)

病期と予後

病期が進行している程予後が悪く、5年生存率は病期Ⅰで82%、病期Ⅱで62%、病期Ⅲで40%と報告されています。なお、現時点では病期分類に基づいた治療法選択は実施されていません2)

※1 アルブミン:肝臓で作られるタンパク。多発性骨髄腫では値が低くなる。

※2 β2ミクログロブリン:主にリンパ系組織に由来するタンパク。多発性骨髄腫では値が高くなる。

  • 1)日本骨髄腫学会 編:多発性骨髄腫の診療指針第4版, 文光堂, 2016.
  • 2)日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年版, 金原出版, 2013.

改訂版国際病期分類Revised ISS(R-ISS)の定義と各病期患者の生存期間・生存割合

改訂版国際病期分類Revised ISS(R-ISS)の定義と各病期患者の生存期間・生存割合

1)日本骨髄腫学会 編:
多発性骨髄腫の診療指針第4版, 文光堂, 2016.より改変